「老後のお金、なんとかしないとな」で止まってる人へ
漠然と不安はある。でも何もしていない。そんな30代、多いんじゃないか。
おれもずっとそうだった。20代はお金に完全に無頓着で、給料が入ったら使う、それだけ。NISAもiDeCoも「なんかめんどくさいやつ」くらいにしか思っていなかった。
30代になってから、ようやく焦り始めた。毎月の給料は大して上がらない。物価は上がり続ける。このまま会社員として働いているだけで、老後の生活費が本当に足りるのか。
「でも、今の生活費も厳しいのに、老後の話なんてできない」
——これが本音だと思う。おれもそうだった。
ただ、2026年にiDeCoで大きな改正が入る。会社員の掛金上限が月2.3万円から6.2万円に引き上げ。知らないまま過ごすと、年10万円超の節税をみすみす逃すことになる。
問題の本質は「やる気の有無」じゃない
「iDeCoって難しそう」で止まっている人は多い。でも、難しさが本当の障壁かというと、そうじゃない。
「60歳まで引き出せないなら、今の生活が不安になったときに困る」
——これが実際のところだと思う。
ただ、ここで見落とされがちなことがある。iDeCoは「節税しながら積み立てる」仕組みだ。新NISAとは根本的に違う。
新NISAは、投資の運用益が非課税になる制度。将来の話。一方、iDeCoは積み立てた掛金が所得控除になる。今年の税金が減る。これは即効性がある。
おれはNISAを先に始めたが、正直、順番を間違えた気がしている。節税効果の高さを先にちゃんと計算すべきだった。それだけ。
なぜ多くの会社員がiDeCoを使いこなせていないか。3つの理由。
① 上限が低くて、インパクトが薄かった
これまで、企業年金なしの会社員のiDeCo掛金上限は月2.3万円だった。年間27.6万円。
年収400万円の人で試算すると、所得税率・住民税率を合わせた節税効果は年約5.5万円。月460円くらいの節税。「まあ知らなくてもいいか」ってなりがちな金額だ。
「節税って言っても、たいして変わらないんでしょ」
——その感覚、間違ってない。今までは確かにそうだった。でも、改正後は話が変わる。
② 「60歳縛り」への抵抗感
60歳まで引き出せない。これがネックだという声は多い。確かに流動性はゼロだ。急な出費には使えない。
ただ逆に言えば、これが強みでもある。引き出せないから、強制的に積み上がる。節税がついてくる強制貯金だと思えば、それだけで続く理由になる。
月1万円からで十分始められる。毎日330円ちょっと。ここを基点に考えると、少し現実的になる。
③ 2026年の改正自体、知られていない
おれも最近まで知らなかった。
2026年12月にiDeCo法改正が施行される。企業年金なし会社員の掛金上限が月6.2万円に引き上げ(2027年から適用予定)。今まで月2.3万円だったものが、一気に2.7倍になる。
年収500万円の人が月6.2万円積んだ場合、節税効果は年約14.8万円という試算もある。10年で90万円超の差が生まれる計算だ。
この数字、知らないまま過ごすのはかなりもったいない。
iDeCo×新NISAの優先順位の考え方
「両方やるお金はない。どっちを優先するか」
——これが現実的な問いだと思う。
シンプルに整理するとこうなる。
- iDeCo → 掛金が所得控除になる。今年の税金が減る。節税効果は確実。
- 新NISA → 運用益が非課税になる。将来の運用次第で効果が変わる。
節税の確実性という観点で言えば、iDeCoのほうが即効性がある。余裕があるなら、まずiDeCoの枠を埋めにいくほうが理にかなっている。
具体的な節税額の試算(企業年金なし会社員、所得税・住民税合算ベース):
| 年収 | 月掛金2.3万円(現行) | 月掛金6.2万円(改正後) |
|---|---|---|
| 400万円 | 年約5.5万円節税 | 年約14.9万円節税 |
| 500万円 | 年約5.5万円節税 | 年約14.8万円節税 |
| 600万円 | 年約8.3万円節税 | 年約22.3万円節税 |
(税率は概算。実際の金額は年収や各種控除によって異なる)
おれ自身は今、NISAだけ運用中で、iDeCoはまだ始められていない。Claudeを使い始めたのをきっかけに副業も検討中で、収入が増えたらiDeCoの掛金も増やす予定。ただ、口座開設だけは先にやっておく。準備だけはしておく。
今日からできること。3つのアクション。
① 自分のiDeCo上限額を確認する
まず、勤め先に企業年金制度があるかを確認。
- 企業型DC・DB(確定給付企業年金)がない会社員 → 改正後は月6.2万円まで積める
- 企業型DCに加入している会社員 → iDeCoとの合計で月6.2万円まで(「iDeCoは月2万円まで」の制限も撤廃)
「自分の会社に企業年金があるか分からない」という人は、人事か総務に聞けば1分で分かる。
② 節税シミュレーションをやってみる
SBI証券・楽天証券・松井証券など、各社のiDeCoシミュレーターが無料で使える。年収と掛金額を入力すれば、年間節税額がすぐ出る。5分で終わる。
「難しそう」と思っている人ほど、実際にやってみると拍子抜けするくらい簡単。そして、出てくる節税額の大きさに驚く。それだけ。
③ 改正のタイムラインを把握して、先に口座開設する
スケジュールはこうだ。
- 2026年12月 → iDeCo法改正施行
- 2027年〜 → 新しい掛金上限(月6.2万円)が適用開始予定
- 加入年齢上限も65歳未満から70歳未満に引き上げ
「2027年になってから考えよう」という発想は分かる。ただ、口座開設には数週間かかることがある。今のうちに動いておいて、2027年からすぐに掛金を増やせる状態にしておくのが現実的。
証券会社はどこでも条件はほぼ同じ。おれはSBI証券でNISAを運用しているから、iDeCoも同じ口座で管理できて楽だと思っている。一元管理できるのは地味に助かる。
まとめ
- iDeCo改正は2026年12月施行、2027年から新しい掛金上限が適用予定
- 企業年金なし会社員の上限:月2.3万円 → 月6.2万円(2.7倍)
- iDeCoは掛金が「所得控除」になる——今年の税金が減る即効性がある
- 新NISAは「運用益非課税」、iDeCoは「掛金が所得控除」——全然別物
- 年収500万円・月6.2万円なら年節税約14.8万円、10年で90万円超の差
- まずは自分の掛金上限確認とシミュレーションから。5分でできる
- 口座開設は今すぐやっておいて、2027年に備える
「老後のお金をなんとかしないと」で止まっている人は多い。ただ、2026年は動き出す理由が一つ増えた。制度が変わるタイミングは、動き始めるきっかけとしてちょうどいい。

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